先日、息子が喧嘩をして帰ってきました。
泣きじゃくる息子を見て、
つい「何があったの!泣き止まないと分からん!」と
言いたくなるんですが、

お迎えの時からかんしゃくからスタートって
受け入れたいって思うものの、
余計に疲れが増しませんか…?
ここで息子が気持ちを話せるように
そして、私自身も楽になった方法があるので、
皆さんにシェアさせてくださいね。
それは、クローズドクエスチョンです。
この時は「泣いてるね。助けいりそう?いらなさそう?」と
聞いてみたら… 「いる!」と、ハッキリと返ってきました。
するとそこから「OK助けがいるんだね、助けるよ。」
と返すことで
「ギュってして」とか
「叩かれた」とかぽつぽつ言葉が出てくるんです。
「何があったの?話してくれないと分からないよ」と
言っているだけでは泣いているだけだったのに。
なぜ、こうした変化が起こるのかまとめてみました。

クローズドクエスチョンがいい4つの科学的理由
クローズドクエスチョンとは、
答えが限られている質問のことです。
たとえば「はい・いいえ」「AかBか」
といった形で、すぐに答えやすい質問を指します。
最初の質問にクローズドクエスチョンがいい理由を
4つご説明しますね!
理由1:子どもの脳は「予測できない質問」にパニックを起こすから
人間の脳は
「何を答えればいいのか分からない状況」に
強いストレスを感じます。
なぜ「何があったの?」では泣き続けるのか?
- 子どもの前頭前野(考える部分)は未発達
- 無限の答えがある質問は脳が処理しきれない
- パニック状態では言葉が出てこない
という風に
「何があったの?」は
非常に答えにくいんですよね。
なぜ「助けいる?いらない?」では答えられるのか?
- 答えが2つに限定されている安心感
- 脳の負担が軽くなる
- 冷静さを取り戻せる
これが息子の変化の最大の理由でした。

理由2:人は「自分で選んだ」と感じると心を開くから
心理学の「自己決定理論」では、
人は以下の3つが満たされると満足度が上がります。
自律性: 「自分で選べた」という実感が自信を育てる
有能性: 「答えられた」という達成感が次への意欲を生む
関係性: 「聞いてもらえた」という安心感が信頼を深める
発達特性のある子どもほど、
この3つが満たされにくい環境になりがちです。
だからこそ、クローズドクエスチョンが効果的なのです。
理由3:「助けて」と言える力は段階的に育つから
なぜ「助けて」と言えない子が多いのか?
- 自分の困りごとを言語化するのは高度なスキル
- 大人に頼ることへの不安がある
- 「迷惑をかけてはいけない」という思い込み
なぜクローズドクエスチョンが第一歩になるのか?
- 「はい・いいえ」から始まる援助要請の練習
- 成功体験を重ねることで自信がつく
- 段階的に複雑な表現ができるようになる
私自身、「助けて」と言えずに
苦しかった過去があります。
だからこそ息子には、
まずこの安全な第一歩を踏んでほしいのです。

理由4:安全な愛着関係は「選択を受け入れてもらえる」体験で育つから
なぜ愛着関係が大切なのか?
- 心の安全基地があると、子どもは挑戦できる
- 信頼関係があると、困った時に頼れる
- 自己肯定感の土台になる
なぜクローズドクエスチョンが愛着形成に効果的なのか?
- 「どちらを選んでも受け入れてもらえる」安心感
- 「自分の意見を尊重してもらえる」実感
- 「対話することで理解してもらえる」体験
特に発達っ子は、
日常で「ダメ」「違う」と言われがち。
だからこそ、
選択を受け入れてもらえる体験が心の栄養になるのです。

私もつい「ダメ!」って言ってしまって、
後で反省することがよくあるんですよね。
具体的な実践方法
ここからは年齢に沿って
クローズドクエスチョンの
具体的な使い方やポイントについて
お伝えしていきます!
基本の2つの質問と使い方例
- 助けいる?いらない?
- 幼児向け(2〜4歳)
→ 積み木が崩れて泣き出した時に「ママと一緒に直す?一人でやってみる?」 - 小学生向け(5〜7歳)
→ 宿題に手が止まっている時に「困ってる?自分でできそう?」
- 幼児向け(2〜4歳)
- 〇〇する?△△する?
- 朝の支度:「先に着替える?それとも歯磨き?」
- 遊び時間:「ブロックで遊ぶ?それとも絵本読む?」
- 食事中:「もう少し食べる?ごちそうさまする?」

特性に合わせた工夫
- 視覚優位の子:
→ 食卓で「オレンジジュース?リンゴジュース?」とジュースを並べて聞く - 聴覚優位の子:
→ 公園で「静かなところに行く?にぎやかなところに行く?」と声のトーンを変えて聞く - 感覚重視の子:
→ 洋服を選ぶとき「ふわふわの服?つるつるの服?」と触らせながら聞く - 行動重視の子:
→ 移動中に「走って行く?歩いて行く?」と体を動かす選択肢で聞く
こんな風に、お子さんの特性に合わせて
聞くことができるのもクローズドクエスチョンの
いいところだな、と感じています。
今すぐできるステップ
- 今夜の準備
明日使う質問を1つ決める
→ 例:「朝起きたらパンにする?ご飯にする?を聞く」 - 明日の実践
- 朝:「今日の気分は元気?まだ眠い?」
- 帰宅時:「今日はどうだった?楽しかった?疲れた?」
- 就寝前:「明日の準備する?今日の話する?」
- 終わったらメモ
子どもの答えを書き留めて「できた!」と自分を褒める
まとめ
喧嘩の場面で息子が心を開けたのは、
「助けいる?いらない?」という一言からでした。
クローズドクエスチョンは、
子どもに「話せる安心感」を与える質問です。
「今日は楽しかった?それとも疲れた?」
この一言から、会話は少しずつ広がっていきます。
この質問からのやり取りが
きっかけにだんだん自分の力で
決めることや、相談する力も
育っていきますよ🌱